吉庵@川島町で冬の「呉汁」夏の「すったて」

2016年12月午後、埼玉県川島町の蕎麦・うどん屋「吉庵」に行ってきました。

お店は、鉄道駅からは遠く離れた立地のため車でのアクセスになります。
駐車場は、お店の前にあります。

店内はテーブル席と座敷席が半々です。

かわじま呉汁 950円 3.4

川島町の冬といえば郷土料理の呉汁です。迷いなく呉汁を注文。
お店によって値段が結構違いまして、高いところは大きめの鍋で超たっぷり出てきますが、1000円以下のところはまさに一人分という量です。
一人分としては十分な量の呉汁が鉄鍋で提供されます。

漬物と小鉢の切り干し大根が付きました。

さて呉汁ですが、長ネギ、人参、カボチャ、サツマイモ、いもがら、椎茸、シメジといった具材とウドンが煮込まれた、味噌煮込みうどんに擦り潰した大豆が加えられたものです。
吉庵の呉汁は、白味噌と赤味噌の合わせ味噌みたいな感じで、一番わかり易い味噌仕立てのウドンの味です。山梨のほうとうみたいですね。
出汁も効いて塩気も強く、味噌の感じも丁度良く、よく味のする呉汁ですね。
今まで食べてきた中で一番わかりやすい味でした。特徴がないとも言えますが。

大豆はすり潰された感じというより細かく刻まれたタイプですが、極めて細かくなっているのでほぼ味噌と一体化しています。発酵していない大豆の風味が濃く加わった味噌という感じですね。

三つ葉と細かく刻まれた柚子皮が入っていて、時折三つ葉と柚子の香りを感じ、これが風味のアクセントになっています。

鉄鍋で熱いので取り皿にとって食べます。野菜類の種類も少なめですが量も控えめですね。
ウドンはしっかり量がありますが、味噌煮込みなので野菜類が大きな楽しみになりますので、もう少し量が欲しいかな。

うどんは武蔵野うどんらしい太いうどんで、煮込まれているとはいえしっかりモッチリしたコシも残っていて良いですね。

味が非常にわかりやすい、よく味のするオーソドックスな合わせ味噌の味なので、うどんに非常に良く合います。

漬物もしっかりしょっぱく、切り干し大根煮もしっかり甘く煮られていて、全体的にハッキリと味のする料理です。薄味の素朴な優しい味の店とはまた違った魅力がありますね。


すったて 900円 3.6

2017年7月昼の訪問。すったての時期になったので吉庵に再びやって来ました。
吉庵の”すたって”は予めつけ汁ができた状態で出てくるものでした。
風情はないけど、正直この方が楽ですよね。

また野菜天と小鉢も付くという豪華仕様です。
小鉢は切り干し大根と人参、芋がらを甘辛醤油味で煮たものでした。

すったてのつけ汁ですが、一見して少ないし、かき混ぜてみても具が入っておらず、あれ?ただの味噌ダレ?と思いましたが、よく見たら裏に薬味類がありました。
ミョウガ、キュウリ、大葉の3種の薬味を投入して頂きます。
ゴマと風味と、赤白の丁度良い塩梅の合わせ味噌の風味が合わさり、良い感じですね。
和の出汁も良く効いています。

ものすごい際立ったものがあるわけではないのですが、本当に良いバランスで仕上がっている味噌ダレです。素晴らしく美味いですね。
ただ、ちょっと薬味が少ないかなあ。ミョウガ大葉はもっとガッツリ入れて味のアクセントにしたい。あとキュウリもガッツリ入れて食感のアクセントにしたいところです。
やはり薬味のガッツリ効いた感じが、すったてのキモですからね。

うどんは、近隣の盛りの良い武蔵野うどんと比べると、やや軽めでしょうか。
太くて固くでゴワゴワの武蔵野うどんとは違う、讃岐うどんのような上品なコシのうどんでした。なかなか良いうどんですよ。もちろん、すったての味噌ダレにも非常に良く合います。

天ぷらは、ナス、かぼちゃ、人参、舞茸という構成です。
ナスはふっくらジューシー、人参は甘味が凄い、舞茸は香り高く、カボチャはホクホクとなかなかどうして美味いではありませんか。
しかも、衣も際立って薄くはないものの、軽くシャクッと仕上がっていて非常に良いです。
すったてのおまけかと思いきや、十二分な存在感でした。

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